健康家族の最新医療情報
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生殖補助医療

死後懐胎子

死後懐胎子とは、
冷凍等の方法により
保存した精子を提供した男性が死亡した後に、
女性が人工授精等の生殖補助医療により
妊娠し、出産した子のことである

ということになっています。


法律上、
保存精子の提供者が
その子の父となりうるか否かにつき、
争いがあるところですが、
倫理・宗教等の問題も複雑に絡み合い
論争の火種が消えることはなさそうです。


民法772条2項の解釈により、
夫の死亡を含む
婚姻解消から300日以内に出産した子は、
嫡出子と推定されます。


300日を過ぎると、
生物学上は、提供者が父であることを証明できても、
法律上は、提供者は父とは認められないわけです。


しかし、この死後懐胎子の問題の本質は
300日を過ぎているか否か、という問題ではなく
懐胎した時点で、精子提供者が生存しているか死亡しているか
というところにあるのでしょう。


懐胎以前に提供者が死亡しているのだから、
親権につき、
提供者が死後懐胎子の親権者とはなりえず、
扶養等につき、
死後懐胎子は提供者から監護、養育及び扶養を受けることはなく、
相続につき、
死後懐胎子は提供者の相続人になりえないから、
民法の実親子に関する法制は、
死後懐胎子とその提供者との親子関係を想定していない

という判決がありました。


死後懐胎子については
立法がない以上、親子関係は認められない
という最高裁の判決でした。


現実には
生殖補助医療の技術を持ってすれば、
夫の死から長期間経過した後であっても
夫の子を出産することが可能です。


しかし、この問題は
「人間とは、親子とは、生命とは何か」
を根本から揺るがす問題であるだけに
倫理・宗教・科学・哲学等
あらゆる人類の智慧を総括して
取り組まなければならない難しい問題です。



医療の進歩は人類に難しい問題を
投げかける結果にもなりますね。